こんばんわー
「ブッダ巡礼」のお時間がやって参りました
本日の「ブッダ巡礼」は、大阪藤井寺市は「葛井寺」(ふじいでら)です!
そうです、こちらのご本尊である国宝【十一面千手千眼観音菩薩坐像】に会いに行ってきました!
千手観音と言っても、実際に千本の手を腕を持つ仏像は希少なものだそうで・・
こちらのご本尊はその腕を実際に千本持つ(小手1001本)大変珍しいブッダなのであります!もちろん、国宝・・!
秘仏にて、毎月の縁日である「18日」にしか御開帳されないということで・・
ずっとそのチャンスをうかがっていたのですが・・今回やっとそのチャンスに恵まれたというところです!
寺伝によると葛井寺は百済の王族王仁(わに)氏の渡来が始まりらしい・・・。
出た・・!いきなり鳥肌モン・・!百済系の渡来人は近畿一帯あちこちのその痕跡を残していますね・・。
我らが滋賀県にもその痕跡は多く・・湖西地区の和邇(王仁)や小松(高麗津)などの地名もその名残でありましょう・・
ここから海側は堺市でしょう・・この界隈一帯は「大仙古墳」を始めとする古墳地帯ですよね・・真横一直線に葛井寺、山を越えて東へゆけば大和盆地・・。全部ごろごろ古墳地帯ですね・・!
王仁の子孫「辰孫王」系の「白猪連」が養老4年(720)に改姓し「葛井連」に改め・・・そこに創建されたのが「葛井寺」というワケなんですね。
その由来は、願いが仏に通じた時
ご本尊の「十一面千手千眼観音菩薩」の眉間から香のかおりと共に紫の煙りがくゆるりと・・境内にある聖武天皇寄贈の灯篭までたなびいた、
とされているからだそうです。
南大門には雲のような装飾が施されていました。
筋斗雲的な?笑
そして仁王像がにらみをきかせております・・・
南大門をくぐると、門の裏手(境内側)の片方には「地獄絵図」?も置かれていまして・・既にいろいろ盛りだくさん・・
こういうのに最近・・見入ってしまうんですよね・・・子供の頃というか・・若い頃はそこまで興味は無かったのですが・・・
人生的にだいぶ死が近づいたからということなんでしょうか・・・^^;笑
南大門から入ると右手の方に藤棚があり、なんと千年以上前から咲き続けているとか・・!
私が訪れた時期にはとっくに終わっていましたが、毎年満開を迎える4月中旬頃からは「ふじまつり」が開催されるそうです。
さぞ参拝者で賑わうんでしょうね・・
私が訪れた時はあじさい(もそろそろ終わる頃?)でした^^;
縁日(18日)の為か・・普段の様子は存じませんが・・
藤の花の時期ではないものの・・結構な参拝者の方で賑わっていましてね・・
各地色々大きなお寺もある中で、そこまで大規模なお寺さんではないにも関わらずの人々の賑わいには少々驚きました・・。
本堂です。
次から次へと参拝者が訪れていました
本堂前でお線香を手向ける参拝者たち。
「お線香は立てずに寝かせてください」とありました。
あ・・なるほど・・!
たしかに紫煙がたなびいていました・・!(そう思いたいだけやろ・・^^;)
おっちゃんが吸ってるタバコの煙やないで~・・・笑
さて!
いよいよ「ブッダ巡礼」です!
【国寶本尊千手千眼観世音菩薩】の札が見えます・・!
これだけで既に興奮と緊張が高まってきますねー・・・!(私だけ・・?)
拝観料500円をお支払いし、いざ・・・!
ぬおおおおおおおお・・・・・・・・・(゜゜)・・・!!
ヤッば・・・・( ゚Д゚)
(絵は藤井寺パンフより参照)
葛井寺の千手観音坐像は、文字通り゛千の手”と”千の目”を持つ千手観音様です。
頭上に十一面をいただき、錫杖や宝輪、数珠などをもつ「大手」に、孔雀のように拡がる1001本の「小手」、そして正面の合掌手を合わせ「1041本」の手を持ちます。 さらに、掌にはそれぞれ眼が描かれております。
日本では、千手観音は四十二手とされるのが一般的で、実際に千手をあらわすのは我国では唯一と言える遺例のひとつです。 端正な顔つきに、のびやかな肢体、そして千手という超人的な姿を自然な調和をもってあらわした像容は天平彫刻の粋を集めた観音像です。
厨子の中におられる千手観音様のオーラーはハンパなく・・・
背中に広がる千の腕一本一本がまるでゆらめいているが如く・・参拝する者を別の次元の世界へ誘うようです・・・!
す・・すごっ・・・!!!
その千の手のひらひとつひとつには、ブッダの「眼」が描かれており、つまるところ千の「手」と「眼」を持つということで「千手千眼」なんですね・・・!
しかしながら奥まった壇上に、厨子の扉が開けられた状態で拝している状態なので・・その全容まではなかなか見学することは難しかったです・・・
ちなみに、2018年にトーハクで開催されていた「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」展に出展されていたようで・・・
この時、なんと東京での御開帳は江戸時代初期以来だったそうです・・!!マジカ・・
江戸初期以来・・実に300年ぶりに東京で御開帳されたというこの催し・・
普段は葛井寺の薄暗いお堂内の、さらに厨子の中にあるブッダの拝観ですからその全容はなかなか拝めません・・
しかし、こうした博物館での展示となれば・・正面からはもとより背後もぐるりと360度拝観出来るわけですから・・めっちゃ貴重ですよね・・。
ああ~・・・!観たかった・・・(>_<)!!
しかも映像見るに・・どうやら撮影も可能だったとみえて・・・めっちゃ羨ましい~・・・!!
こんな機会はもう今後無いかも知れませんね・・。少なくとも私が生きている間には・・(>_<)・・!
葛井寺本堂でのご本尊の撮影はもちろん禁止です・・。
本尊本体は脱活乾漆造で中はくり抜かれているそうです。
千本の脇手は桐材を心とする木心乾造で、日本における千手観音の図像が定着していく以前の様相を示している像とのこと・・。
尚、日本における一般的な千手観音像は42の手で表されているんだそうで、実際に千の手を表すのはこの像を含めて数例しかないそうです・・。
実際に拝観した印象としては、合掌する大手を合わせる感じが非常にソフトな印象で・・祈りの心が非常に表現されているように感じました・・。
また、約1300年もの長い年月を経て色が落ちてしまっている為か・・ブッダに向かって左目の光が見えないというか・・開いていない感じに見えて・・右側だけの目でそっと見られれているような感覚になり・・これも印象的でした・・。
そして何より「千手」。
背中に広がる「千手」はまるで光背のようにも見え・・まさにワンダーな世界観・・!
なんかこう・・ギリシャ神話の・・?「メデゥーサ」的なものを連想してしまうような感じにもなりました^^;
圧倒されますね・・。天平文化のアート・・・凄すぎです・・・!
「ブッダ巡礼」を始めてから、ずっとそのチャンスをうかがっていた私でしたが・・
今回ようやくそれが成就いたしました(^^)
こうしたモノホンに触れる事が出来るというのは、毎度ながら本当に幸せに思います。
ちなみに現在の西門(四脚門)は旧南大門だそうで、慶長6年(1601)豊臣秀頼によって建立されたたものだそうです。
ぜひ皆さんも、1300年前の世界を感じるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか(^^)
今回もお付き合い、ありがとうございました
@大阪2023