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【猿ヶ辻】姉小路公知暗殺@龍馬をゆく2020

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御所というのは、どうなんでしょう?一般的な京都観光の範疇に入っているものでしょうか?一般的に、京都観光に行く、その主たる目的地が御所、という話はあまり聞かない気がしますね

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かく言う私も、2006年以来の「御所」です。実に14年ぶり。やはり広いです。道民目線から見ても、さすがの広さを感じざるを得ません・・。

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私も幕末に興味を持つようにならなかったならば、恐らくあまり御所を観光しようとは思わなかったかも知れません。しかし幕末にハマった今や、ある意味「中心部」でもありますので、他のどの場所よりも「妄想」が出来る場所のひとつとなっております

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まずは「猿ヶ辻」

幕末の暗殺を描いた物語、司馬遼太郎「幕末」は私の大好きな一冊なのですが、そこに収められている「猿ヶ辻の血闘」、これが非常に印象的に残っています

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ここの屋根裏に金網に閉じ込められた一匹の「木彫りの猿」がいます。

烏帽子をかぶったこの猿は、日吉山王神社の使者で鬼門を護る猿なのですが、夜になると付近をうろつき悪戯をした、ということから、金網を張って閉じ込めたといわれています

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その旨、ちゃんと説明書きも設置されています。そして、公卿で攘夷派の急先鋒、少将・姉小路公知の暗殺も記されています!

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過激派公卿の急先鋒、姉小路公知は、三条実美と並ぶ双璧とされ佐幕派に緊張を与えていました。色黒い、あるいは色白なことから、前者を「黒豆」後者を「白豆」とあだ名されていたことも有名ですね。

文久二年二月、京都守護職を受けた松平容保は、家老田中土佐を指揮官とする京都偵察団を先発させます。その中のひとりに大庭恭平がいました。大庭は攘夷過激派を装い、京の浪士達の中に潜入して状況を調べる、いわゆるスパイです。大庭は姉小路公知暗殺を計画し、その場所を御所の朔平門外「猿ヶ辻」に定めました。上記「猿ヶ辻の血闘」では、御所の鬼門となっているため角に「くぼみ」を持たせているこの「溝」に夜陰隠れ、帰宅する姉小路公知を襲撃する、という話で構成されています。

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そして文久三年五月、大庭恭平らは従者と共に帰宅する姉小路公知をこの付近で襲撃、公知は暗殺されました。現場には刀が残されており、それは何故か薩摩の「人斬り」田中新兵衛の刀・・!捕縛された田中新兵衛は、奉行所で追及され「これに見覚えがあろう」と自分の差料を見せられるやいなや、脇差を腹に着きたてた後「やっ」と自分の首を刎ね自害しました・・。何故に薩摩の田中新兵衛の差料が現場に残されていたのか、ことの経緯はぜひとも物語をお楽しみください。

司馬遼太郎ファンの私の中で、「幕末」は特別お気に入りの一冊です。幕末や龍馬、新撰組等に少し興味をお持ちの方、それから夏休みの読書などにもいかがでしょう、うめじろうオススメの一冊です!

 

 

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