その一角に、金網に閉じ込められた「猿」がいます。これは鬼門を護る木彫りの猿ですが、夜になると付近をうろつき悪戯をした為、金網を張って閉じ込めた、と言われているそうです。そうです、ここは文久3年、公家で攘夷派の急先鋒、姉小路公知が暗殺された場所ですね。
容疑者として捕えられた薩摩の「人斬り」田中新兵衛。現場に残された遺留品が新兵衛の差料であった為に追求される。「この差料に見覚えがあろう」と自分の差料を見せられた瞬間、新兵衛はその刀で自分の腹を刺したかと思うや否や、自らの首をはねていた、と言われています・・・。真実はミステリーですが、この新兵衛の行動は鳥肌モンですね・・。自らの差料を現場に残してしまった恥辱と見なした刹那、自らの首をはねるとは・・・。まさにサムライの恐さが凝縮しているように感じるエピソードです・・・。