こんばんわー。
ここへ来て、我れらが滋賀県もまさかの緊急事態宣言・・・。記事を書いているのがひと月程ズレているので、ちょっとピンぼけしたログになってしまいゴメンナサイ・・(+_+)
やや前の記事になりますが・・・、お楽しみいただけたら幸いです・・。
それではどうぞご覧くださいませ・・<(_ _)>
京都市観光協会のページに、なにやらめっちゃ魅力的なコンテンツが載っていて、京の夏の旅「京の不思議と異界伝説」とある。
もう、こういうの大好きなんで、絶対行きたいわー、と思っていた矢先、追い打ちをかけるように私の愛読ブログのひとつ「suzukasjp's diary」さんが六道珍皇寺を訪れていらっしゃる・・・!
ほれ、行ってこー!と、JRに飛び乗りました(^^)笑
私のいつものライフワークである、「清水道」界隈なので、安心して行ける所でした(^^)
門前に着くと、ちょうど同じタイミングで、ワンボックスタクシーから足早に降りて来る三人組の美女が・・・。案内のタクシーの人?なのか分かりませんが、おじさんが引率してる感じで、「特別公開中~!?」みたいな、お三人の興奮が伝わってくるような足取りで、足早にお寺に入っていきました・・・。
・・・。これがまた・・・すっげ~美人さんでしてね~~(#^.^#)!なんていうか、もしかしたらどこかの芸能関係の方々・・??なんて勘ぐっちゃうくらいのオーラを感じる美人さんでしたねえ~~(#^.^#)いや~素晴らしいわあ~~笑
よし!満足したから帰るか。って、違うし!^^;笑
不思議と異界伝説でしょ!今、来たんでしょ!と、思い直しまして^^;、はい「六道珍皇寺」。
「六道」というのは、仏教における「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」のことですね。
子供の頃からよく、良い子にしないと閻魔様に舌を抜かれちゃうぞお~!なんて言われて来たと思うのですが、人は因果応報により死後はこの六道を輪廻転生するという、あれですね!
この界隈が「六道の辻」と言われ、いわゆるこの世とあの世の境界で、古来から寺の境内あたりまでが境だと言われてきたらしいのです。そしてこのお寺の境内に、冥界への入口があると信じられて来ており、平安時代の役人、小野篁が夜な夜な冥界へ通っていたという有名な伝説があるのです!
昼間は朝廷で官吏をしながら、人知れず夜には冥府に通い閻魔大王の下で裁判の補佐をしていた、という伝説が残るんですねー!これは興奮しますね~!笑
ご周知、ブラタモリでもやっていましたし、歴史家の磯田先生が疫病退散を井戸に向かって叫ぶような番組もいつぞや放送されていて、ご覧になられた方も多いんじゃないでしょうか(^^)
早速境内を、見学させていただきます!
あっ、この鐘楼、囲われていて鐘が見えないやつや。鈴鹿エスさんが言うとったやつや!
実は帰りに、受け付けのおじさんが「ええ音しますから、ぜひ突いて帰ってください」言うてくださって、お言葉に甘えてゴ~ンと手を合わさせていただいたんです。鐘をつくといってもですね、不思議な突き方でして、手前に見えてるロープを「引っ張る」んですよ・・(・。・;手前に引く事でゴ~ン、というのも初めての経験でした・・(・・;)!
絵にはありませんが、鐘楼の右側のお堂には、ブラタモリでも出ていた閻魔様の迫力ある像や、小野篁の像などが祀られていました。外から覗き見る感じでしたが、とても迫力がありましたね・・・。
さて、本堂に入りまして拝観料800円をお支払いいたしまして、何がもうお楽しみかって、冥界へ行く井戸だけではございませんでしてね、そう!江戸時代の「地獄絵」、「熊野観心十戒図」!
おおおおっ・・・!
京都市の観光プロジェクトの催事中のせいか、いつもなのかはよく存じませんが、ご案内してくださる係の方がいらっしゃいましてね、「地獄絵」を見ながらご丁寧に説明を加えて下さいました!とても解り易かったですねー
そしてこれがその「地獄図」を、色彩豊かに書いた屏風です。オリジナルは擦り切れたような全体的に茶色な画でしたが、こちらは現代風に?書かれています。
二枚の屏風に渡るような橋は、人が生まれてから死ぬまでの様子を表しているのだそうで、おぎゃあと生まれた赤子が橋を渡るように成長し、やがて結婚、橋の頂上では二人に子供が生まれる様子が描かれております。
町中に、白く描かれているのは「死者」だそうで、これを見る限り、生きている者と死者は共存しているんですね・・・。
橋の頂上からは左下に向かって、人生の「下り坂」に入ります。右上の部分に、白く描かれた人が「バイバイ」している姿、お分かりになりますか?これは、おじいちゃんが亡くなって、この世に残った家族とさようならをしている姿なのだそうです。
やがて橋を渡り終えると、いよいよ人生の終わり、あの世へ向かいます。
人は死ぬ時に、「三途の川を渡る」といいますが、これは川の渡り方には三通りあり、それによって「三途の川」と呼ぶのだそうです。
一番良い渡り方は「橋を渡る」もの。これ、「橋渡」(きょうと)というらしいです。
次にこの世でちょっと悪い事をしてしまった人は、浅瀬に足を水に漬かりながら渡るんだそうです。
そして悪い事をしてしまった人は、魔物がいる深い瀬を渡っていくしかないそうで、願わくば橋を渡りたい、「きょうと」でありたいと願うところです・・・^^;
三途の川を渡ると、左の方に怖~い顔をいした閻魔様が睨みを利かせています・・。閻魔様によって、六道を裁かれるのですね・・・。この閻魔大王の補佐をしていたというのが、小野篁です!
ちなみに、上の屏風は特別に写真OK、という事だったのですが、実はこの部屋の左側に床の間がありましてね、そこの上絵の掛け軸が掛かっていたのです!(画像はお借りしました)
これ、よく見る有名なやつですよね・・・(゜.゜)!?係の方にお尋ねしましたが、あまりピンとこられていないご様子でしたが^^;、これ、よくテレビとかで出てる幽霊の絵じゃないですか・・!?
どうやら、幕末の絵師、森高雅筆の幽霊画のようですね・・・!こんな無造作に??すげえ・・・・(゜.゜)
こうした幽霊画に描かれるのって、女性ばかりですよね、男の幽霊なんて見た事がない、やはり女性は怨念が深いんでしょうな、気をつけんとですな・・・
わっっはっは!
とおじさんと二人で大笑いしたですよ~!(ひとみばあさんかっ・・笑)
さて、お庭^^;!
もう、これを見に来たと言っても過言ではない、冥界への入口の井戸であります!!
ありました!ありました・・!これですね~・・・!
手前の方には、「小野篁公黄泉がえりの井水」が。地底100mよりの浄水、とのことです
そして、これですね!じゃーん!!
「小野篁公 冥途通いの井戸」!!
もしこれが、本当だったとするならば、ですよ、誰も知らないはずの「あの世」の様子を知っている、唯一の人、という事になりますよね!もし、そうであるならば、いざ死んでしまったらそこから自分は一体どうなるのか?どうなってしまうのか、という不安と恐怖に対して応えられる唯一の人であって、死に対する恐怖に怯えて悩む衆人に、的確なアドバイスが出来たという事になりましょう。
恐る恐る・・覗き込んでみました・・・(>_<)吸い込まれたら、否だな・・・笑
暗くてよく見えませんが・・、奥の方に水面が見えました・・・!
こ・・・こえええ~~~~~。。。
さあ、そして・・・。
冥界へ行って来る井戸と、帰って来る井戸は別のものなんです・・・
奥の方へと歩を進めますと・・
あった・・・!ありました・・、冥界から戻って来る井戸です・・・!
うーむ・・これですね・・・、磯田先生が疫病の収拾を願って叫んでた井戸ですね^^;
「黄泉がえりの井戸」。
こちらも、恐る恐る覗いてみると・・・・
綺麗に整備された口には、「輪廻転生」の文字が・・・。
深っ・・・(゜.゜)!
なるほど~・・・。
外にある井戸から冥途に出掛けていって、こちらの井戸から現在に戻って来る・・。まるでドラえもんの世界みたいな話ですよね・・・^^;笑
夜な夜な冥界へ出掛けて行っては、ここから黄泉がえって来たのですね・・・!
いや~、しかし面白かったです!!念願だった「あの世への入口」も見れたし、「黄泉がえりの井戸」も見れたし(^^)実に楽しかったです~~!
往古、京都では人が亡くなると東山の鳥辺野に遺体を野ざらしにして、あの世へ送ったそうです・・。そのまま、朽ちるに任せる風葬と呼ばれる方式が主流だったそうで、鳥が啄ばんで遺体を処理するので、「鳥葬」とも呼ばれたとか。
その、鳥辺野の入口にあたる辻ということで、この界隈が「六道の辻」と呼ばれるんだそうです。つまり、「あの世への入口」な場所なんですね・・・。
あの世への入口にて、閻魔様に裁かれゆく道を決められる・・・。小野篁が役人として、その補佐を担っていたということでしょうか。
なるほど、そう考えるとあの「幽霊図」も、この寺に寄って来たというのも自然に感じてしまいますね・・・。
いや~、楽しかった!
またひとつ、勉強になりましたし、京都について詳しくなった気がして、嬉しい気分ですね(^^)ほんと、ここには知的欲求を満たしてくれる場所がたくさんあります!すごい豊かです~!いい夏休みの思い出となりました(^^)
本日もお付き合い、ありがとうございました~