無論、私も一観光客として、今回は仏像巡りでも幕末巡りでも無く、純然たる観光です^^;
さすがの大本山と言いましょうか・・・冷厳たる空気感を感じますね・・・。
七堂伽藍の中でも最も古いという(寛延二年1749)山門は楼閣門というやつにて、両側には四天王が祀られていました。
最近、すっかり仏像のその魅力にハマってしまった私ですが^^;独学で学んだところによれば、これは「天部」というグループに属する仏様を守るガードマンといった役割を担う仏像ですね(^^)
顔が赤、青、緑に白とカラフルです(^^)
普段の「ブッダ巡礼」にて見学している仏像に比べると、とても新しい印象ですね
さて、実際の参拝は龍門を通って左側の通用門から拝観料500円をお支払いして参拝開始です。
吉祥閣というどデカイ社務所?に入ると、参拝のルールや注意事項の説明が僧侶の方からあり、それを聞いてから「傘松閣」から見学が始まります。
ちなみに永平寺山内は左側通行、僧侶の方の撮影は禁止です。
「傘松閣」には永平寺観光の見所のひとつとして挙げられている「絵天井の間」があり、平成6年改装ということで非常に綺麗な間でありました
絵天井の間に入った観光客は皆一様に、「おおお~・・・・」という感嘆の息を漏らしていました(^^)
こういう所に来ての「おおお~・・・」と、ひと口目のビール飲んでの「ぷあ~・・」というのは人間の根源的在り様と申せましょう。笑
しかしまあ・・豪華ですね・・・。
今では部屋の天井と言ったら白が多いのでしょうが、日本のトラディッショナル家屋では天井には板が規則的に並んでいましたよね。そこに紐を引っ張って付け消しする電灯がぶら下がっていて、電灯の周りは障子みたいな紙で囲って灯りを拡散させていました(^^)それによく虫が入るんですよね・・笑
畳に寝っ転がれば自ずと天井を目にするワケで、日頃の就寝時やあるいは風邪を引いて寝込んだ時なんかは特に、その天井を見ながら色々な事を考えたりしませんでしたか^^;?天井の板の筋をなんとなく目で追って数えたり・・・こういう内的世界って、子供が多くの時間そこに生きているように思えますね(^^)
と、いう庶民の感覚からしたらまさに豪華絢爛。二条城とかもそうかもしれませんが、こうした特別な場所を演出することによって、そこを訪れた者に凄みを感じさせる事にとなり・・政治的な戦略的意図であったり、あるいは宗教的威厳に繋がったりということもあるんでしょうね・・
こうした天井に描かれた絵というと、どちらかというと欧州の宗教施設の寺院なんかに描くかれているようなイメージがありますが・・・何かそうした繋がりなんかも影響しているのでしょうか・・・?
先ほどの障子による灯りの拡散じゃないですけれども、こうした日本古来の灯りの在り様といったものにも非常に興味深いものがあります。
私の「座右の司馬遼」^^;のひとつでもある「菜の花の沖」という小説がありますが、ご周知、淡路の廻船問屋「高田屋嘉兵衛」を描いた作品です。
北前船で蝦夷地からニシンを運んだ高田屋ですが、そのニシンは菜の花の肥料に使われ、そしてその菜の花から採れる菜種油に火を灯し、江戸時代の灯りとして使われていた訳です。
そうした「灯り」の世界感って、歴史を探訪する上で非常に重要な要素のひとつである、といつも思うんですよね。「灯り」というエネルギーも生活そのものなので(^^)
でましたね!この廊下!
僧侶の方がタタタタッ、と駆けるイメージがあるのですが・・違う^^;??
回廊というんでしょうかね・・?
非常に雰囲気がありますね・・・。
伽藍が四角く配置されているような造りですので、そこを回廊が結んでいる恰好です。
ちょっと昔の学校を連想しなくもない・・ですが・・・とても雰囲気があります。
「僧堂」の脇を通って仏殿へ。
「僧堂」は修行において最も大切なお堂でもあるようですね
なんとも言えない雰囲気を、楽しんで歩きます
やっぱりこの「回廊」が非常に印象的です(^^)
法堂の左奥には「承陽殿」という、開山の祖「道元禅師」を祀る廟がありました。曹洞宗の聖地とも言える場所になりましょうか。
そして一番高い場所にある「法堂」には、聖観世音菩薩がお祀りされています。そうです、将来如来になることが約束された菩薩さま。如来を補佐しつつ悟りを開く為に修行しながら、多くの人の願いを叶え手を差し伸べてくださるあり難い仏様であります(^^)
の、お堂の前からの景観。ここで皆、参拝客は写真を撮ってました。笑
そうか、法堂から真下にある仏殿、そこにご本尊であるお釈迦様がおられる。
私たちはこれを無意識のうちに察知し、法堂から写真を撮ってしまっていたんですね(^^)
釈迦如来さまに手を合わせる。
このように、寺を巡ることの出来る幸せを、ありがとうございます。合掌ー
仏殿の横には「大庫院」。地下一階、地上四階建てだそうです。
どこかのトラディッショナルな温泉宿みたいですね^^;
仏殿と中雀門の間にはお庭がありました
後ろ側に見えるのが冒頭にUPした山門ですが、その前を通る時、僧侶の方が必ず一旦歩を止めて仏殿に向かって礼拝をされてゆくのです。
その姿を見ていると、なんだか心が清らかになるような気分になるから不思議ですね。
いや、しかし・・・永平寺の案内等によると参拝には約一時間程度、とありましたが、本当に一時間がしは軽く掛かりますね^^;
若い頃の自分なら、ものの15分程度で参拝を終えていたでしょうが・・おっさんになってからは寺院の底知れない空気感に魅了されてしまって・・ゆっくり巡るようになりました(^^)
先ほども触れた「灯り」。
その点だけ見て回っても非常に魅力的だと感じました
あ、ここです、ここ、ここ。
ここで一旦立ち止まって、手を合わせてお辞儀をしてから通り過ぎるのです。
参拝の最後に、「祠堂殿」というところで法要が行われており見学いたしました。
ここには宗派を問わず一般の方々の納骨がされているようで、僧侶によって日々供養されているようです。めちゃくちゃたくさんのご位牌と、そして仏像も安置されており、ここも非常に見応えのある場所でした。閻魔大王の像もあり、非常に迫力を感じましたね・・。
と、いうことで、今回は永平寺を参拝した記録でした(^^)
有名な禅寺にて、みなさんも訪れた方も多いかと思いますが、初めて訪れた私は非常に見応えのある参拝となりました。
しかし仏像というのは本当に不思議ですね・・・。
この仏像、私には好きな俳優である大沢たかおに見えてしまいました^^;(もしくは菊池雄星、仲村トオル・・・笑)
今回は写真をたくさんご覧いただきました(^^)
今回もお付き合い、ありがとうございましたー