「新撰組」という集団が、幕末というものにまた鮮明な色を入れているんですね、まったく不思議です。いつ考えてもこの幕末という一時期には不思議な色を醸し出し、一向に興味の尽きる気配がありません・・・。
「輪違屋」@京都2006
もうひとつ、島原で興味を惹かれたのが「輪違屋」でした。ここはもう、幕末・新撰組の話ならビリビリ痺れる作品を提供してくださる浅田次郎先生の小説、「輪違屋糸里」です。輪違屋は「置屋」と呼ばれ、太夫や芸妓を抱えている所です。幕末の「色」をめぐる噺もとてつもないものが多く、とにかく人間という生ものの凄さ、みたいなものを、また人が生きる(そして死ぬ)ということとは何なのか?といった哲学的な事を考えさせてくれるようで、明瞭にそれは見えないんだけれども、ぼんやりとその輪郭を示してくれる、的な、とにかく幕末の噺というもの面白く興味が尽きないものです。