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京都ハリストス正教会@京都2021

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函館の観光スポットのひとつに、「ハリストス正教会」があると思います。元町のトラディッショナルゾーンにそびえる塔は、その美しさが映える函館観光の撮影スポットでもありますよね。

私は函館には、2008~2014年の計6年間住まわせていただいたのですが、最初札幌から函館に引っ越すことになった時、いの一番に思ったのが「高田屋嘉兵衛の拓いた街に住める!」でした^^;

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高田屋嘉兵衛とは、函館の宝来町のグリーンベルトに銅像が建っているのを見た事がある方もいらっしゃるかと思いますが、淡路島出身の廻船商人です。北前船蝦夷地と上方を結ぶ海運業ですね。
高田屋嘉兵衛については、語り出したら止まらないので^^;、それだけでカテゴリーをひとつ追加しなくてはならなくなるので、ここでは触れませんが・・^^;龍馬や幕末と並んで私のライフワークのひとつになっており、近畿に来た現在、淡路島の五色町にも度々足を運んでおります。

ご周知、司馬遼太郎菜の花の沖」に有名ですが、「竜馬がゆく」と並んで司馬遼太郎ファンである私の、二大フェイバリット作品なのであります!
特に私のような内地から北海道に渡り住んだ者としては、その土地と人と文化をこよなく愛する者として偉大なる大先人、敬愛する大先輩という想い強く、その憧れから函館にもちょくちょく札幌から足を伸ばしておりました。私にとって「高田屋嘉兵衛が拓いた街」であった函館に住む事が決まった時、よし!嘉兵衛翁に会いに行ける!というのがその時の実感だったのです・・笑

そして私の他にもう一人?高田屋嘉兵衛に憧れて?嘉兵衛に会いたくて箱館にやって来た人がおりました

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「ニコライ」は修道名でしょうかね、「イヴァン・ドミトリヴィッチ・カサートキン」。

高田屋嘉兵衛の物語は「菜の花の沖」をオススメいたしますが(詳細は省きます)、嘉兵衛は国後海道で操業中、ロシアの軍艦ディアナ号に拿捕されてしまいます。これはその前年、国後島でディアナ号の艦長・ゴロウーニンを松前奉行配下の役人が拿捕したことへの報復であり、ロシアの軍人と、日本の民間人がお互いに抑留されるという事件でありました(ゴローニン事件)。
その後紆余曲折の末、ゴローニン救出にあたったディアナ号福館・リコルドと、嘉兵衛の信頼関係が構築された賜物として、無事にゴローニンの解放と、そして嘉兵衛の解放がなされ、お互いが帰国出来たのであります。

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この事件における日本での幽囚の日々を、ゴローニンが記録した手記「日本幽囚記」が1816年に出版されました。日本における幽囚の記録の他、日本や日本人に対する評論が記されていますが、劣悪な食環境等がある一方で、日本人の有り様を大変評価しており、これには大変感動させられます。未開で野蛮な国としか見られていなかったような日本が、実は日本人は大変高度な文化を持つ世界にも類を見ない崇高な民族であると評され、当時は日本を知る大変貴重な史料となったのです。

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その「日本幽囚記」を読んだ一人が、後に日本にやって来ることになった「ニコライ」です。

サンクトペテルブルグの神学校時代に「日本幽囚記」を読んだニコライは、大変な感銘を受けたのでしょう、日本で布教活動をすることを決心し日本へ渡ります。
箱館に着いたニコライがまず向かったのが、嘉兵衛の家だった、という逸話が残っています。

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高田屋嘉兵衛に憧れて日本に渡ってきたニコライ。私にとっては、他にも多くの恩恵を受ける函館暮らしの中で、この歴史が最も色濃く自身の胸を打つものとして、函館に暮らせる幸せを感じる核なる部分だったのでありました。

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その後、意に反して21年ぶりに東京(関東)に帰ってきてしまった私は・・、とりあえず駿河台の「ニコライ堂」を訪れ北の大地に想いを馳せました・・・^^;

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ビザンティン建築というのでしょうか?似てますよね

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そして、先日京都の街歩き中に発見した「京都ハリストス正教会」。

めちゃくちゃ前置きが長くなりましたが^^;、ここが今回の主題です・・笑

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つまり、京都で「ハリストス正教会」みたよ!って事が言いたかっただけ、なんですが^^;それじゃあ何の深みも無いので・・・、かなり頭でっかちなログになってしまいました・・・^^;

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今日もお付き合い、ありがとうございました!

 

 

菜の花の沖 全6巻 完結セット(文春文庫)

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日本幽囚記 III日本国と日本人論

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