御所は蛤御門を入ったところです。のちに、「蛤御門ノ変」と呼ばれるようになったのも、長州の来島又兵衛率いる一隊の攻撃が最もすさまじく、この一帯が主戦場になったからだと言われています
掛かれえっ!!掛かれえっ!!
血しぶきまみれになりながら、敵中で絶え間なく叫び続ける又兵衛。自ら長槍を振るって、会津、一橋兵に突き入れてゆきます。悪鬼の如く暴れまくる又兵衛。背後には「尊皇攘夷」「討薩賊会奸」ののぼりがはためいています
そこへ、西郷率いる「薩賊」が現れました・・・!
「薩賊を討て!!皆殺しにせい!!!」
物語では、薩摩の川路利良(のちの警視庁初代大警視)が銃に弾を込め、又兵衛に照星を合わせます。
いまだ!
ぐわん、と銃弾が又兵衛の胸を貫き、馬上から真っ逆さまに落馬。起きあがろうにも力が、ない。・・・!これまでか
又兵衛は槍を逆さに持ち、我が喉を突いて落命しました
ここに大きなムクの木があります。
この付近で、禁門ノ変時、来島又兵衛が討死したと伝えられています