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聖護院門跡@京都2020

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「聖護院」と聞いて皆さんは何を連想するでしょうか?やっぱり「八ツ橋」?笑

今回、私が護院を訪れたのは八ツ橋目当てではありません・・笑、私のライフワークである幕末巡り。こちらの門跡には、天明の大火の際に御所が焼け、再建されるまで光格天皇の仮住まいになっていた場所なんです

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と、思って訪れてみたものの、「北御殿」は見学が出来ないようで・・、「御殿荘」という宿泊施設の一環になっているのでしょうか、残念ながら仕方ないですね・・・。

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本堂や宸殿は見学が出来ました

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重要文化財の書院は見学出来ませんでしたが、外観だけでも醸し出す雰囲気がハンパ無いです・・

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本堂の宸殿はさすがの荘厳さ・・!これには圧倒されますね・・・

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聖護院には150をも超える江戸時代の障壁画や襖絵が所蔵されているそうです。江戸時代の「本物を観れる」、それを見学出来るだけでも、贅沢ですね・・。

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宸殿の上段之間は、聖護院宮が正式な対面所として使用された場所で、光格天皇が仮御所とされていた際にも使用されていた場所だそうです

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しかし豪華ですね・・・。私は、各地の本陣などもいくつか巡って来ましたが、やはり要人が座す場所は一段、二段と高くなっておりますが、これは単に身分の高さを示す為だけのことでは無くて、床下から賊にグサッ、とやられない為の防御の意味もあるようですね。そう考えると、恐ろしい時代です・・。

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襖の上の欄間?というのでしょうか?この左下隅に、なにやらハート型っぽい穴が開いています。

これ、「ネズミ通し」らしいのです。ネズミを通す穴を開けておくことで、ネズミにかじられて建物が傷まないように、あえて開けておくのだそうです。面白いですね~、今だったら「絶対ネズミが入ってこないように」と考えるのが普通でしょうが、ネズミは入ってくるもの、それと人間の生活とがお互いに「喧嘩をしないようにする」マインド。んん~・・仏教ですねぇ~・・笑 やはり昔の人の方が、現代人よりよほど自然や宇宙と調和して生きていると感じますね・・。素晴らしい。

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さて、最初に触れましたように、今回私が聖護院を訪れた目的は「光格天皇天明の大火の際に仮住まいされていた場所」としてでしたが、まったく知らなかったのですが、こちらは修験道の総本山だったんですね・・!これには驚きましたが、むしろ一般的にはそっちの方が有名で、光格天皇云々の方がニッチですよね・・・。

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話が前後いたしますが、聖護院の表玄関に入るといきなり山伏の人形がお出迎えしてくれました・・!驚

この鈴懸の衣装は山伏の衣装としてよく見るところですが、よくは解らないのですが、修験道というものも幕末とはまた別に非常に興味を持っておりまして、めちゃくちゃ難解な深さを感じています。やはり火山列島の山国である我々日本人には、山岳信仰といったのもが脈々と流れているのでしょうか・・、山の神を信仰し崇拝する、そこは自然に理解出来るところではあります。

玄関に入ると、案内の方がとてもご親切に対応してくださいました。なんでも、ご説明をして回ってくれるというのです。
まずは修験道とは何ぞや、といった所から始まり、大峰奥駈修行の話など非常に詳しく解説してくださり、めちゃめちゃ楽しかったです。

中でも「西の覗き」という荒行には驚愕いたしました・・。大峰山の断崖から、新入りの行者が逆さ吊りにされ「捨て身行」が行われるのです・・

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↑(聖護院HPより)

これですね・・・。

行者は逆さ吊りにされ、「信心怠らずにするか!」「仕事に精進するか!」「親孝行をするか!」などと次々に問われ、それに対して崖下を覗きこみながら「はい!」と絶叫するというのです・・。

今ではさすがに、身体にロープを括り付けて行われるようですが、昔は命綱など無かったというのです・・・。本当に信心があれば落ちる事は無い、そうで無ければ・・・と、実際に命を落とした人も数知れず・・・。すごい修行ですね・・・。

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山伏の方は普段は普通に仕事をされているそうです。普通の仕事をされながら、山伏としての活動もする、そんな感じなんだそうです。もちろん、全国各地に山伏の方はいらっしゃいます。

そして年に一度?全国から山伏の方がここ、修験道の総本山である聖護院に集まり法要が行われるとのこと。なるほど、修験道の方々にしてもここ京都は特別な場所になるわけですね。大規模な護摩行なども執り行われるのでしょうか。

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均されたお庭は幾何学的な紋様に見えました。

またまた横道に逸れますが、都市伝説的には修験道には「日ユ同祖論」というものがありますよね。日本人とユダヤ人同祖論というやつです。言葉の類似であったり、ユダヤ教皇室神道の類似性であったり、そして修験道では山伏が額に結び付ける小さな小箱、これが非常に類似していて、この類似はユダヤ教と山伏の間にのみ存在していて他の宗教には見当たらないというのです。

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そうした話はまた、際限無くなってしまいますので・・・、ここではやめておきましょう・・笑

ご案内してくださったお寺の方(女性)が、非常に詳しくご説明してくださって、本当に楽しかったです!不動明王をはじめとする仏像も多数祀られており、非常に見応えがありました!身近にこうした人文アートな世界を堪能出来て、つくづく幸せだと思います。私も好きなもんですから、ついついつっ込んだ質問をしてしまい、申し訳ありませんでした・・・。多分、普通15分適度で終えるような感じだと思うのですが、小一時間?付き合わせてしまう事になり、ほんと、スミマセンでした・・・。

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やめとこう、と言っておきながら最後にひとつ。大峰山が出てきたので。

聞くところによりますと、古来、神国日本では、大峰山に昇る朝日を天皇が拝み国家の安泰を祈らねばならないと言うのです。大峰山昇る朝日を拝むということは、大峰山の西にいなければ拝めない訳ですよね。ご周知、明治以降天皇は東京に居られます。

さて、そしたら一体誰が、そのお役目を果たせるというのでしょうか・・・。

何が本当で、何が嘘なのか、それは全て「あなた次第」なのかも知れません。

 

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おまけ

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