私の幕末巡りのひとつの終着駅、とも言える?粟田口。登山で言えばひとつのキャンプ地とでも言いましょうか、とりあえず更なる山頂へのアタックに向けてテント張ってひと休み、的なちょっとした平地になりましょうか
2015年にここを訪れた時、とても感慨深いものがありました
相変わらず、クスノキが凄い迫力で、太い腕のような枝を空に向かって張り出しています
今回、青蓮院門跡を訪れたのはやや観光気分でして・・、ずっと来てみたかった「ライトアップ」の催しに参加する為です
夜の京はまた雰囲気が出て、たまんないですね・・。今回京滋に居を移し、こうして簡単に来れることはまっこと、ありがたいことぜよ
孝明天皇のお輿。何度見ても鳥肌モンです・・。
「暗さ」というのは、日本家屋の在り様のひとつだと思います。電気なんぞ無かった時代、昼間でも家屋の中は暗い、そんな生活の中で生きて来たDNAが私たちの身体に在るのでしょう、何か身体の深層の部分で共鳴するような気分になるんです・・
さて、いよいよライトアップのイベントがはじまりました!中に入ると、それはもう、縁側を埋め尽くす人、人、人!なかなか満足に鑑賞出来る場所がありません
ライトアップは、クリスマスのイルミネーションのように、ぼやっ、と明るくなったり暗くなったりをゆっくり繰り返します。青蓮院門跡に「青」のイルミネーションはなるほど、心に映えます
果たしてこの観光客の中に、どれだけ私と同じ「青蓮院」を心に留めた方がおられるんだろう・・などと考えながら、ちょっとまた、イベントとは離れた意識で幕末に想いを巡らせていました
一般的には京都の美しい門跡のひとつ、その夜のイルミネーションイベント、という事でしょうから、京都の夜の美を楽しまれている方々が印象的でした
「灯り」というのもまた、民族のアイデンティティにおける重要な文化というか、そういうコンテンツにも非常に興味が湧きますね
先ほどの縁側から庭へ出てきました
長く蝦夷地にいた私には、イルミネーションといえば雪まつりや各地の冬祭り系、氷曝まつり等々でめちゃくちゃ美しい大原生との共演を観て来た思いですが、こうした和の伝統的建造物とのコラボは初めてかも知れません
屋内の蝋燭の灯りとのコラボレーションが、とても美しかったです
このひとつひとつの煌めきに、もの言わぬ煌めきに、幕末に散った真実たちが迸っているように見えたのは、少しセンチメンタルでしょうか
おりょうの父、楢崎将作は中川宮の侍医ですね
京の夜は更けてゆく