この手紙は龍馬二度目の江戸修行が終わりに近づき、そろそろ土佐へ帰国しようとする頃の手紙です。「○が無くなり船便で帰れない」という○とはお金のことでしょうか、従って土佐帰国の予定について、少し時間が掛かるだろう、と(乙女宛か)知らせる内容です。この○で連想するのはやはり「○○○自ら盟主となり」という新政府綱領八策のくだりです。龍馬は○という伏せ字が好きだったのでしょうか。また、「明日は常陸の国から来た無念流の剣士との試合があります」というところに、私は非常に興味をそそられる点です。
いずれにしても今となってはこんな貴重な「直筆」史料が、北海道に眠っていたとは驚きです。